早稲田大での年会では,会期が月曜日から木曜日ですので,例年通り会場において全期間会費の払込み受付を行います. なお,学会時における会費の受付およびアブストラクト販売の時間は次の通りです.
3月27日(第1日目) 8:30-15:00 3月28日(第2日目) 8:30-16:00 3月29日(第3日目) 8:30-16:00 3月30日(第4日目) 8:30-13:00
また,本会の会費の払込み受付は規約上は前払いとなっておりますので,会員名簿綴じ込みの振り込み票により,3月中に払い込まれますようご協力頂ければ幸いです.
また,2000年度会費の郵便貯金からの引きおとしは4月25日(火)となっております.
この制度を利用されている会員の方は確認をお願いいたします.
2000年度年会に先立ちまして,2000年3月26日午後2時30分より,早稲田大学において記者会見を行います.
記者会見は,日本数学会の活動を広く広報するために行われているもので,日本数学会賞春季賞受賞者の発表,代数学賞受賞者の発表,日本数学会国際研究集会(MSJ-IRI)の紹介などを致します.
当日は,年会大会委員長,理事長,広報委員長の他,受賞者,MSJ-IRI責任者等の方々が出席します.
年会会期中の3月28日午後6時より,大隈ガーデンハウスにおいて懇親会が行われます.
出席ご希望の方は,68頁にある申込書見本を参考にして,3月15日(水)までにハガキにて数学会事務局宛にお申し込み下さい.
会費は6000円です.当日会場にてお支払い下さい.
当日は,年会の総合講演者,特別講演者,市民講演者等をご招待致します.
なお,準備の都合上,懇親会の出席者は,恐れ入りますが申し込みをされた方に限らせて頂くことがあります.
年会1,3,4日目の午後1時から2時まで,企画特別講演を行います.この企画特別講演はサーベイ等を中心とし,専門家だけでなく他分野の人・大学院生などにも理解できるものとして企画されています.
プログラムは各分科会の責任評議員とセッション責任者からの提案を基に,理事会で決定したものです.
今後評議員会等でさらに検討を続けてより良いものを目指します.御意見をお寄せ下さい.
なお,今回より日本応用数理学会の推薦による招待特別講演が行われます.詳しくは「7.」を参照下さい.
昨年12月11日に,東京大学大学院数理科学研究科大講義室において,日本数学会臨時総会が開かれました.
出席者は委任状を含めて,1307人でした.第1号議案の定款改正案は賛成1304人,反対3人,無効28人で可決されました.
また,第2号議案の細則改正案も賛成1304人,反対3人,無効28人で可決されました.
定款・細則の改正案は文部大臣の認可のあった日から施行されます.
ただし,細則改正案附則に書かれてあるように,経過措置として,平成12年度の評議員の選出は従来の細則11条によるものとし,また,平成12年度の理事・理事長・監事の選出は従来の定款第20条により行います.
現在,日本数学会では総会で承認された改正定款・細則を文部大臣に申請提出中です.
(理事長記)
上にご報告致しましたように,昨年12月11日,東京大学数理科学研究科大講義室において,日本数学会臨時総会が開催され,かねて議論されていた定款・細則の両改正案が承認されました.
定款・細則の改正案のいくつかの条文について,検討委員会から以下のような解釈が提案され,1月22日の理事会で承認されましたのでお知らせ致します.
以下,「定款・細則」はいずれも改正定款・細則を指します.
(理事長記)
会報93,94,95お知らせしましたとおり,日本学術会議第18期会員候補者の選挙が行われました.
11月に,日本数学会会員を被選挙権者として,日本数学会選出の第17期数学研究連絡委員会委員および日本数学会評議員により第1回目の投票を行い,6人の参考者を決定しました.
続いて12月から1月にかけて,日本数学会会員を被選挙権者,日本数学会会員を選挙権者として「日本学術会議第18期会員推薦候補」の投票を行いました.
開票結果は次の通りでした.
投票総数 1015票 上野 健爾 444票 砂田 利一 396票 次点 岡本 和夫 376票
選挙管理委員会の報告に基づき,各候補者に承認を求めました.
砂田利一氏から,都合により辞退したい旨の申出がありましたので,理事会は,上野健爾氏(京都大学)と岡本和夫氏(東京大学)の両名を日本数学会として,日本学術会議に推薦いたしました.
日本学術会議会員は,各学会からの推薦者を候補者とし,5月中旬に開催される日本学術会議推薦人会議を経て,7月に最終的に計2名が決定されます.
日本学術会議数学研究連絡委員会(数研連)の定員は,会員2名を含めて24名です.
第17期の数研連では,日本数学会から推薦した委員は19名でした.
第18期の数研連に対し数学会から何人の委員を推薦するかは,現時点では確定しておりませんが,前回にならって以下の手順で委員の選定を行います.
なお,数研連委員選出に関わる,日本数学会の規約は次の通りです.
北部地区 ・・・北海道,東北支部 関東地区 ・・・関東支部 中部地区 ・・・中部支部 関西地区 ・・・京都,阪神支部 西部地区 ・・・中国・四国,九州支部専門別は,代数系・幾何系・解析系・応用系の4系とする:各系と分科会との対応は次のとおり:
代数系・・・基礎論および歴史,代数学各分科会 幾何系・・・幾何学,トポロジー各分科会 解析系・・・函数論,函数方程式論,実函数論,函数解析学各分科会 応用系・・・統計数学,応用数学各分科会
日本数学会では事務の効率化を目的として,限られた一部の業務について電子メールを導入することに致しました.
電子メールを導入する業務は次の通りです.
会員の電子メールアドレスが現在名簿に掲載されておりますが,電子メールのアドレス等の変更は名簿原稿の整理の都合上,電子メールによらず葉書でお願い致します.
以上のように使用目的を制限する理由は,現在の数学会事務局は事務長も含めてわずか5名の事務職員により支えられているという事実によります. この5人で,資産・金銭の管理,理事,評議員等への連絡および会議の準備と会議議事録の作成,文部省,学術会議,学振等の対応および提出書類の作成など; 欧文ジャーナルや雑誌「数学」や「数学通信」などの定期刊行物の編集作業,編集会議準備と会議議事録の作成など; 会員名簿の管理,会員への出版物,各種選挙関係書類の発送,年会や秋季総合分科会の開催に伴う事務およびプログラム編集作業,会員や他学会および海外の学会・関係方面との連絡など,必要な全ての仕事をこなさなければなりません. 仕事量はほぼ限界であり,もしこの上,会員の方々から,問い合わせやクレームが電子メールで次々に寄せられる状況になりますと,それらへの対応だけに追われて本来の仕事に相当な支障をきたす恐れがあります. 電子メールは確かに便利なものですが,5人の事務員対5000人の会員という構図のもとで,事務に支障をきたさず,しかもできるだけ事務の効率化を図れるように上の4つに目的を絞って電子メールの導入を決定したものです. アドレスは追って公開いたしますが,その使い方は上のようにいわば事務局からの「一方的な連絡」に限らせていただき,会員からの電子メールによる問い合わせやクレームには応じかねます. 電子メールを使い慣れた会員のかたにはご不満もおありかと存じますが,以上のような理由ですので、よろしくご理解のうえご協力のほどお願い致します.
(理事長 松本幸夫・事務長 水谷優子)
昨年11月6日に日本数学会と日本応用数理学会の間で理事の懇談会が持たれ,互いに関係の深い両学会が今後とも連絡を取り合い協力しあって行くことが確認されました.
その一環として,学会の折に相互に招待講演をしては,という提案がなされ,11月の理事会で承認されました.
早稲田大学の年会で,日本応用数理学会からの推薦による第1回目の招待講演が行われます.
(理事長記)
下記の要領で第5回建部賢弘賞の推薦募集を行います. 日本数学会賞建部賢弘賞は1999年度より2部門の賞となりましたため,要領に変更がありますので御注意下さい.
なお,「日本数学会賞建部賢弘賞の改正の趣旨」については本誌3巻3号をご覧下さい.
(理事長記)
この国際研究集会は,微分幾何学,可積分系理論,そして,将来の発展が益々期待されるこれら二つの数学の領域の間の関連に焦点を合わせて開催されます.
微分幾何学は,ガウス,リーマンがその基礎を築き,理論物理学における必然性から著しく発展した歴史のある分野でありますが,近年の研究の進展には目覚ましいものがあり,他の数学・数理物理の諸分野,特に可積分系理論との本質的な関わりがさらに深まっています.
本研究集会では,このような新しい観点からの発展が顕著な次の対象が含まれます.
古典的微分幾何学,曲面論・部分多様体論,リーマン幾何学,調和写像論,ソリトン方程式および可積分系理論,リー群論および多様体上の偏微分方程式・幾何学的構造,シンプレクティック幾何学,ツイスター理論,ゲージ理論とモジュライ空間の幾何学,ループ群論,グラスマン幾何学,量子コホモロジーおよびフロベニウス多様体の幾何学など.
プログラムは,全体講演と,パラレル・セッションによる講演によって構成されます.
日本数学会の Advanced Studies in Pure Math-ematics のシリーズから,この研究集会のプロシーディングが刊行される予定です.
落合卓四郎 (委員長,東京大学) Martin A. Guest (東京都立大学) 伊藤光弘 (筑波大学) 宮岡礼子 (上智大学) 森本 徹 (奈良女子大学) 大仁田義裕(東京都立大学) Simon Salamon(Oxford, UK) 佐々木武(神戸大学) Chuu-Lian Terng(Northeastern Univ., USA) Gudlaugur Thorbergsson(Univ. of Koeln, Germany)
A.I. Bobenko (Technische Univ.Berlin,Germany) F. Burstall (Univ. of Bath, UK) J. Dorfmeister (Univ. of Kansas,USA) B. Dubrovin (SISSA-ISAS, Italy) E.V. Ferapontov (Loughborough Univ., UK) E. Heintze (Univ. of Augsburg) U. Hertrich-Jeromin (Technische Univ.Berlin, Germany) Xiaobo Liu (MIT, USA) J. Berndt (Univ. of Hull, UK) I. McIntosh (Univ. of York, UK) S. Merkulov (Univ. of Glasgow, UK) R. Palais (Brandeis Univ., USA) F. Pedit (Univ. of Massachusetts,USA) H. Pedersen (Odense Univ., Denmark) U. Pinkall (Technische Univ. Berlin,Germany) S. Salamon (Oxford, UK) C.L. Terng (Northeastern Univ., USA) G. Thorbergsson (Univ. of Koeln, Germany) J.C. Wood (Univ. of Leeds, UK) Hongyou Wu (Northern Illinois Univ., USA)
192-0397 東京都八王子市南大沢1-1 東京都立大学 大学院理学研究科 数学教室 大仁田 義裕(MSJ-IRI) tel. 0426-77-2450 fax. 0426-77-2481 e-mail : ohnita@comp.metro-u.ac.jpまたは,
102-8554 千代田区紀尾井町 7-1 上智大学 理工学部 数学教室 宮岡 礼子(MSJ-IRI) tel. 03-3238-3823 e-mail : r-miyaoka@hoffman.cc.sophia.ac.jp
富士銀行(銀行コード0003) 南大沢出張所(支店コード782) 口座番号 1584134 名義:MSJ-IRI 代表 大仁田義裕
なお,登録方法, 登録書式, 登録料等の詳細や最新情報は,次を御参照ください.
Conference web page:
http://www.comp.metro-u.ac.jp/~martin/iri.html
日本語版
http://www.math.tsukuba.ac.jp/~moriya/iri-j.html
(学術委員会委員長 吉川敦記)
当該国際研究集会は第I部(7月21日~24日)と第II部(7月26日~30日)から構成され,主なテーマはヒルベルト函数,generic initial ideal,グレブナー基底,algeb-raic shifting,凸多面体,三角形分割,有限半順序集合などであった.
第I部では5名の講演者(J. Herzog,G. Kalai,C.Procesi,V. Srinivas,R. P. Stanley)による連続講演,第II部では22コマの60分招待講演があった.
招待講演者の推薦は Her-zog と Stanley の両氏に一任した.
第II部では欧米諸国からの新進気鋭な若手研究者による洗練された講演が多く,国内研究集会では滅多に聞くことのできないような話題も含まれ,大学院生を含む国内若手研究者に大いなる刺激を与えた.我が国では故松村英之教授らの尽力によって「可換代数と組合せ論」なる名称の国際研究集会が過去に2回(1985年,京都;1990年,名古屋)開催されており,当該国際研究集会もその流れを継承するものであったが,当該分野の昨今の進展にはグレブナー基底の理論の影響が濃く,その点を考慮し題目に「計算」を添付した.
講演のテーマをかなり絞ったので参加者は50名前後であろうと予想していたが,幸いなことに100名を越す参加があり,盛会であった.
参加者の専門分野も可換代数,代数幾何,組合せ論,トポロジー,計算幾何,離散幾何など多岐に亘った.
講演を軸に分野の壁を越えた活発な研究交流が促進されるような雰囲気作りとともに,とりわけ国内若手研究者が欧米の著明な研究者と直接討論をする場を意図的に供給するような環境に配慮したが,その点は十分な効果があったと信ずる.
なお,研究集会報告集は日本数学会のシリーズAdvanced Studies in Pure Mathematicsから出版される.
(日比孝之記)
Advanced Studies in Pure Mathematics (ASPM) シリーズについて
1999年7月に坂内英一が小田忠雄氏からASPM 編集委員会委員長を引き継ぎました. ASPM シリーズの理念,現状に関しては,会報93号(1999年5月)のASPMについての小田氏の報告を見ていただけますようお願いします. そこで述べられているように,ASPM シリーズの発行を継続する意義は大きいと思いますし,幾つかの出版計画が続々と進展中です.
第26巻:Analysis on Homogeneous Spaces and Representation Theoryof Lie Groups,Okayama-Kyoto (Editors:Toshiyuki Kobayashi(Chief),Masaki Kashiwara,Toshihiko Matsuki, KyoNishiyama, Toshio Oshima)は2000年4月までには出版される予定です.
次の12の企画についてASPMの委員会が承認しています. それらの題と編集者を現在わかっている範囲で書きます. 一部情報が不完全な所があるかもしれませんが, その時はお許しください. いずれの企画も最終原稿が数学会に提出された段階で, 紀伊国屋, AMS それぞれに国内および国外販売分を何部引き受けてもらえるかを確認したあと, 理事会の承認を得て正式に出版が確定します.
(このシリーズにふさわしい良い出版の企画をお持ちの方はASPM委員会の委員に連絡をとって御相談下さい.)
上のリストからも分かるように,ASPMシリーズの出版計画は順調に進んでいます. ただし財政的には ASPM が今まで数学会にかなりの赤字を与えているという意味で問題なしという訳にはいかないようです. それについて少し説明します. 外国販売は(原価/0.9)で日本数学会が買い上げてそれをAMSに送り(今までは300部+23部の無料献呈本),ASMに国外販売を完全に委託しています. その売り上げの35%をAMSが取り,65%が日本数学会に入ります.国外販売小売リスト価格は90%売れるととんとんになるようにまたAMSがどれくらいの割引を行うかを考慮し設定しています. (ただし輸出などに関する手数料は全て日本数学会が負担し,それも外国販売小売リスト価格の決定に反映しています.) そのために、円とドルの為替レートの変更,90%までは売れていない,売れないのでAMSがより高率の割引を行う,などの循環で赤字が出ているのです. このような状況に対する対応策として,外国販売の小売リスト価格を26巻から赤字を減らす様に少し手直し(値上げ)をしました. 国外販売分を独立な会計にしているため,小売リスト価格が高くなる,売れない,割引を増やす,小売リスト価格が高くなるの循環を断ち切れません. しかし,売り上げが進みさえすれば,国外販売分の赤字は徐々に減る性質のものなので,必要以上に心配しすぎないことも必要です. 一方国内販売は,決まった部数(今までは250部+約50部の著者などの必要な所への無料献呈)を紀伊国屋に渡し,紀伊国屋が販売に全責任を持つようになっています. 紀伊国屋に全てまかす(したがって売り上げは100%紀伊国屋のものになる,ただし国内販売分の原価の分は紀伊国屋が負担する)ために,日本数学会としては,赤字も黒字も一切出ないというシステムになっています. 一見これは問題ないようにみえますが,紀伊国屋の販売小売価格が予定より高いこと,手数料が割高となる外国販売からくる赤字を国内販売分である程度カバーすべきと思うが一切それができなくなっていることは問題であると思います. 結果としてAMS よりも紀伊国屋のほうが有利な条件での契約になっていると感じます. 一方,紀伊国屋側の言い分としては,最近の販売が不振であまり儲かっていないとのことで,紀伊国屋からの日本数学会の買い上げ価格の計算方法の (原価/0.8)への変更,紀伊国屋の引き受ける国内販売数を50部減らしたいとの2点についての申し入れがありました. これらは我々にとって望ましいことでなく,とても了解できないので,交渉の末、現状維持を認めてもらいました. しかし,もし長期的に売れ行きが落ち込めばこれらの要求はまた再撚すると思われます.
上で述べた売れ行きの不振の一番の要因は,25巻が出た後次が出るまでに少し時間がたったこともあって,紀伊国屋および我々による販売宣伝努力が十分でなかったことによると思われます. 紀伊国屋は市場全体が不振であると説明しています. 我々ASPM 委員会としては努力すればASPM シリーズの売れ行きを増やすことは可能と考えますし,できる限りの努力をしたいと思います. 上に述べた計画中の12巻のいくつかが出版され始めていけば,全体として,このシリーズに注目があつまり,他の巻もつられて売れ始めることも十分期待できると考えます. その場合には,本が国内でいくら売れても利益が日本数学会に一切還元されないシステムはどこかで見直す必要があると考えます. 現時点では,ASPMとして紀伊国屋と共同して,販売を確実に増やし,その上で紀伊国屋と話しあって,多く売れれば利益を数学会に還元できるシステムに変えていく必要があります. そのこともあって,このシリーズを,これに限らず一般に数学の本を,我々一般数学関係者ができるだけ努力して買うことも,数学のために重要とおもいます. 特に大学図書館による定期購入があまり多くないとのことですので,是非皆様が自分の教室の図書館などでASPM シリーズの定期購入をしていただくように努力をお願いしたいとおもいます. また,御自分の専門の研究と数学的に関係する巻を積極的に科研費などで購入していただけますようまた周りの方々に購入をお薦めいただけますようお願いしたいと思います. (売れる売れないといっても,数十部だけの違いが問題になっているわけで,少し売れるだけでも良い効果が間違いなくでてくると思われます.)
このASPMのようなシリーズの出版に関して,例えば紀伊国屋などをわずらわせずに数学会が全部自前でやれば財政的には有利なのは確かです.
また,定価を安くできることもあります.しかし,手間,人件費,どれくらい自前で販売出来るかまでを考えてどうするのが最善かを考える必要があります.
一方,上に述べた現在目白押しの出版予定のものを,安定した出版体制のもとで順調に出版を進めて行くことも大事なので,当面は現在の体制で出版を進め,長期的な方針は数学会の出版委員会,理事会などで慎重に考えてもらうようにお願いしてあります.
早急な名案はないかもしれませんが,最善の方法を考えていただけたらと思っています.
ASPM委員会としてもどうするのが良いと思うかについての意見は出していきたいと思っています.
(ASPM編集委員長 坂内英一記)
科研費の審査委員候補者は,従来,日本学術会議から関係する学会宛に候補者推薦の依頼が来ていましたが,今回から審査委員候補者の推薦は関係する研究連絡委員会委員長宛に来ることになり,現在日本学術会議と研連との間で対応する研連の確定作業が行われています.
数学研連は数学分科の5つの細目,代数学,幾何学,数学一般,基礎解析学,大域解析学の窓口研連に内定し,最終決定を待っています.
このうち,細目「数学一般」では科学基礎論研連が候補者の推薦を希望しています.一方,数学研連は上記の分科・細目の他に,研連に参加している学会が関連する応用物理学・基礎工学の細目「工学基礎」,科学教育・教科教育学の細目「科学教育」および情報科学の細目「計算機科学」に関して候補者の推薦を希望しています.
数学研連では候補者推薦の新体制をつくるために2月19日に臨時の委員会を開催する予定です.
なお,最近2001年度の科研費から内定通知を4月に早めるため,科研費事務を2ヶ月前倒しで行う方向で検討がすすんでいることが明らかになりました.
このために,2001年度の科研費(本年に申請する科研費)の申請締め切りが,日本学術振興会受付締め切りが10月上旬(昨年までは12月上旬)になる可能性が大であり,そのため各大学での科研費の締め切りが8月から9月になる可能性が大ですのでご注意ください.
日本学術会議は現在総理府に属しているが,2001年から始まる省庁再編に際して総務省に所管替えされ,その将来の在り方に関しては内閣府に新たに設置される総合科学技術会議で検討されることになっています.
今後の我が国の科学技術政策に関しては内閣総理大臣が議長となる総合科学技術会議が決めることになっています.
日本学術会議は1999年10月27日の第131回総会で「日本学術会議の位置付けに関する見解」を採択し,総合科学技術会議とは基本的に異なる立場から科学技術の在り方にを独自に検討し,学術の進歩に寄与する「特別の機関」として内閣府におくべきことを声明として発表しました.
また、同時に「学術会議の自己改革について」の声明,および「我が国の大学等における研究環境の改善について」勧告を採択しました.
詳細は「学術の動向」1999年12月号を参照してください.なお,来期18期の学術会議では学術会議の改革が行われ,あらたな活動を始めることになると思われます.
日本学術会議は学協会を基礎にする我が国の科学者の内外に対する代表機関であり,数学研連に関しては,国際数学連合(IMU) の我が国の毎年の分担金1万2千スイスフランは学術会議より支払われ,数学研連がIMUの国内対応組織になっています.
来る3月24日,日本学術議第4部,科学教育研究連絡委員会,統計学研究連絡委員会との共催で日本学術会議50周年記念シンポジウム「数学教育の改善をめざして」を行う予定です. プログラムは以下の通りです. 多くの方の参加を希望します.
日本学術会議50周年記念シンポジウム
数学教育の改善をめざして
10:00~12:00 挨拶 和田昭允(日本学術会議第4部長) 問題提起 算数・数学教育の貢献 藤田 宏(東海大学・教授・ ICME-9実行委員長) 第1部 数学教育とはどんな能力を育てるのか 司会 数学研究連絡委員会委員長上野健爾(京都大学大学院理学研究科・教授) 提案:数学,数学教育,図学,統計学の各学会代表 日本数学会 浪川幸彦(名古屋大学多元数理科学研究科・教授) 日本統計学会 柳川 堯(九州大学大学院数理科学研究科・教授) 日本図学会 鈴木賢次郎(東京大学大学院総合文化研究科教養学部・教授) 日本数学教育学会 正田 實(元滋賀大学・教授) コメント:研連所属の他教科学会の学会代表 日本科学教育学会 下條隆嗣(東京学芸大学教育学部・教授) 日本地学教育学会 水野孝雄(東京学芸大学教育学部・教授) 13:00~15:00 第2部 数学教育は理科,技術,情報等の教育の基礎たりうるか 司会:統計学研究連絡委員会委員長 吉村 功(東京理理科大学工学部・教授) 提案:数学,応用数理,数学教育,統計学,図学の各学会代表 日本数学会 岡本和夫(東京大学大学院数理科学研究科・教授) 日本応用数理学会 櫻井武一(東京電力フェロー) 日本数学教育学会 石垣春夫(早稲田大学総合教育研究所・所長) 日本統計学会 岸野洋久(東京大学農学部・生物測定学研究室・教授) 日本図学会 鈴木賢次郎(東京大学大学院総合文化研究科教養学部・教授) コメント:研連所属の他教科学会の学会代表 日本科学教育学会 遠西昭寿(愛知教育大学教育学部・教授) 日本地学教育会 坪田幸政(慶応高校・教諭) 化学ソフト学会 吉村忠与志(福井高等専門学校物質工学科・教授) 教育システム情報学会 対馬勝英(大阪電気通信大学・教授) 15:30~17:30 第3部 数学教育に何を望むか 司会:科学教育研究連絡委員会委員長坂元 昂(文部省教育メディア教育開発センター・所長) 提案:科学, 物理, 化学, 生物, 地学, 理科, 環境, 技術, 情報の各学会代表 日本科学教育学会 木村捨雄(鳴門教育大学学校教育学部・教授) 日本理科教育学会 村山治太(横浜国立大学教育人間科学部・助教授) 日本物理教育学会 広井 禎(筑波大学附属高等学校・教諭) 日本化学会 細矢治夫(お茶の水女子大学理学部・教授) 日本地学教育学会 松森靖夫(山梨大学教育人間科学部・助教授) 日本環境教育学会 鈴木善次(日本環境教育学会・科学教育研連・委員) 日本教育工学会 松田稔雄(東京工業大学大学院社会理工学研究科・助教授) コメント:数学, 応用数理,数学教育, 統計学, 図学の各学会代表 日本応用数理学会 杉原厚吉(東京大学大学院工学研究科・教授) 日本数学教育学会 長崎栄三(国立教育研究所科学教育センター・室長) 日本統計学会 大瀧 慈(広島大学原爆放射能医学研究所・教授) 日本図学会 鈴木賢次郎(東京大学大学院総合文化研究科教養学部・教授)
(数研連委員長 上野健爾記)
10月29日に第10回会合,12月20日に第11回会合を行い,主に各学会での活動についての情報交換を行った.次の公開シンポジウムを開催することとした.
(浪川幸彦記)
会員価格での購入申し込みは直接数学会へ郵便振替で 口座番号:00150-1-179048 通信欄にMSJ Memoirs *巻と書き,会員番号を添えて下さい. (会員名簿どじ込みの払込票を利用されても結構です.)
第1巻 会員割引価格 2,410円 第2巻 会員割引価格 3,385円 第3巻 会員割引価格 1,260円 第4巻 会員割引価格 1,290円
いずれも,消費税,送料を含んでいます.
支部と分科会の活動報告,通知等は「支部便り」,「分科会便り」の各欄を見て下さい.
1999年度日本数学会会員名簿の「1999年度役員名簿」(Xページ)の中の,編集会選出評議員の藤田隆夫氏となっていますが,真島秀行氏の誤りです.お詫びして訂正致します.
(理事長記)
日頃は会費の払い込みにご協力頂きまして,ありがとうございます.
この度も,下記の通り宜しくお願い致します.
記
┌─────────────────┐ │1999年度後期会費 9,000円 │ │ 学割・高齢(70歳以上)6,000円 │ │2000年度前期会費 9,000円 │ │ 学割・高齢(70歳以上)6,000円 │ └─────────────────┘
日本数学会では1992年度から数学会通信(公募ニュース,来日数学者,お知らせ等)を毎月発行し,数学系の諸機関にほぼ毎月送付しております.
2000年度4月分から数学会通信を個人宛に送付ご希望の方は下記の要領でお申し込み下さい.
1年につき1,500円の費用のご負担をお願いします.
なお,数学会通信の内容(公募ニュース等)については,雑誌「数学通信」の誌面でも取りあげておりますが, 2000年度の雑誌「数学通信」発行は4回の予定です.
記