1997年度秋季総合分科会は東京学駒場において,下記のとおり行われます.
各分科会,セッションとも予稿原稿に従って講演予稿(アブストラクト)集を作ります.
年会,総合分科会において一般講演ができるのは日本数学会会員に限ります(昭和57年度の理事会で確認).
講演を申込まれる会員は申込用紙に会員番号を必ずご記入下さい.
日本数学会に入会予定の方で講演希望の方は,講演申込用紙にその旨書き添えて下さるとともに,入会手続をして下さい.
なお,まだ入会していないが講演を希望している方を御存知の会員は,その方に上記のことをお知らせ下さい.
最近数学会の年会や秋季総合分科会での講演でのOHPの使用が多くなってきました.
限られた時間ですから,有効に使うと良い発表ができます.
一方,得られた成果を全部発表しようとする余り,時間に比べてあまりにたくさんのOHPシートを準備し,その結果次から次へとシートが変わって,聴衆は何もわからない,という逆の効果を生じている講演も少なくありません.
また,1枚のシートに小さい字で一杯書いてあって,前の方でもよく見えないというケースもあります.
このような不満が何人かの会員の方々から寄せられています.
人にもよりますが,OHPシートは大体3分間に1枚が目安ではないかと思われます.
1ページあたりの行数は8行程度が遠くからでも見易いと思います.図表の利用など工夫を凝らしたシートを準備され,OHPを活用した講演を行うことが結局は最も印象深いのではないでしょうか.
詳細な数式は予稿集を活用するなどして見たらいかがでしょうか.
また,これも人によりますが,OHPシートは手書きの方が読みやすい,ということもあります.
TeXを利用するときれいなシートができますが,100人を越える教室での発表の効果は20人程度の研究会の場合とは異なります.
予稿集とOHPシートは同じではありません.
大学院生を初めとする若い会員の皆様にとっては特に大切な発表の場でもありますので,ここにあえてお願いする次第です.
本年度の役員および委員は,定款ならび に細則に定められたそれぞれの手続きに従 って次の方々に決定しました.
理事長 浪川 幸彦 理 事 井川 満 浦川 肇 岡本 和夫 桂 利行 楠岡 成雄 酒井 文雄 砂田 利一 浪川 幸彦 野口潤次郎 深谷 賢治 松本 幸夫 八杉満利子 監 事 飯高 茂 服部 晶夫 藤原 大輔 評議員 桂 利行 楠岡 成雄 酒井 文雄 砂田 利一 浪川 幸彦 野口潤次郎 深谷 賢治 松本 幸夫 八杉満利子 [北海道] *山口 佳三 小澤 徹 [東 北] *長谷川浩司 足利 正 [関 東] 岡本 和夫 塚田 和美 泉池 敬司 *平野 載倫 伊藤 雄二 佐藤 文広 [中 部] *小林 亮一 渡辺 義之 泊 昌孝 [京 都] *河野 明 荒井 正治 松本和一郎 [阪 神] 白倉 暉弘 小松 孝 *難波 誠 [中国・四国] 内藤 博夫 成川 公昭 *平良 和昭 [九 州] *鎌田 正良 小池 正夫 神崎 正則 [数学基礎論] 坪井 明人 *田中 一之 [代数学] *坂内 英一 三宅 克哉 [幾何学] *浦川 肇 伊藤 光弘 [函数論] 戸田 暢茂 *水田 義弘 [函数方程式論]高野 恭一 *井川 満 [実函数論] *新井 仁之 大春慎之助 [函数解析学] 吉川 敦 *野村 隆明 [統計数学] 高橋陽一郎 *赤平 昌文 [応用数学] *岡本 久 俣野 博 [トポロジー] 河内 明夫 *小島 定吉 [編集会] 吉田 朋好 後藤 四郎 (*支部,分科会連絡責任評議員) 受賞候補推薦委員 坪井 明人 三宅 克哉 坂根 由昌 加藤 崇雄 吉田 正章 大春慎之助 野村 隆昭 志賀 徳造 三村 昌泰 福田 拓生 および理事 ジャパニーズジャーナル編集委員 伊藤 雄二(編集委員会責任者) 土屋 昭博 小田 忠雄 増田 久弥 大島 利雄
今年度は数研連の予備選挙,本選挙の2回の選挙が行われます.
5月ー6月
選考委員会での審査の結果に基づき,新井仁之氏が‘複素解析と調和解析の研究’に関する業績により賞に選ばれ,4月2日年会会場で授賞式並びに同氏による‘偏微分方程式及び多変数複素解析における実解析的方法’の記念総合講演が行われました.
標記受賞者は板東重稔氏(東北大理)と中島啓氏(京大理)の2名でした. 板東氏は解析的手法による複素微分幾何学における研究業績に対して,また中島氏は代数曲面のヒルベルトスキームによるハイゼンベルグ代数の表現の構成に関する業績に対して贈られたものです.
儀我美一氏(北海道大学大学院理学研究科)が「非線形拡散方程式に現れる特異性の解析」の業績により,第4回日産科学賞を受賞されました.
日産科学賞は,優れた研究実績をあげた中堅・若手研究者に贈られるものです.
贈呈式は3月25日に経団連会館で行われました.
標記年会は,4月1日(火)より 4月4日(木)まで4日間にわたって,信州大学において開催されました.
この会で行われた講演数は,総合講演2,企画特別講演9,特別講演26,一般講演358でした.
また,4月4日には市民講演会,公開討論会も行われました.
総会は5月24日(土)15時より日本数学会会議室で開かれました.
正会員数4,986名(定足数831名)のところ委任状提出者を含めて,1,036名の出席がありました.
理事長が議長となってあらかじめ会員にお知らせした下記の議題をはかり,多数の賛成を得て,原案通り承認可決されました.
また,「関孝和賞」の候補者の推薦を求め,締切日が8月末日であることを述べ,総会は滞りなく終了しました.
募集について
内規に基づき,本年度の関孝和賞推薦募集を行います.
要領は下記の通りです.
推薦があった場合には,理事・評議員・理事長経験者から選ばれた選考委員会が組織され,その答申を受けて理事会が受賞者1名以内を決定します.
(必ずしも毎年受賞するわけではありません.)
受賞者がある場合,授賞式は原則として年会(来年4月)に行われ,賞状及び副賞としてメダルと関孝和全集が授与されます.
(理事長 浪川幸彦記)
標記年会は,名城大学に開催をお願いしております.
大会委員長は久保田富雄教授です.
期日は 1998年3月26日(木)〜 29日(日)4日間の予定です.
また,標記総合分科会は大阪大学にお願いています.
大会委員長は宮西正宜教授です.
日程は9月30日(水)〜10月3日(土)の4日間の予定です.
日本学術会議数学研究連絡委員会(数研連)の定員は,会員2名を含めて24名です. 第16期の数研連では,日本数学会から推薦した委員は19名でした. 第17期の数研連に対し数学会から何人の委員を推薦するかは,現時点では確定しておりませんが,前回にならって以下の手順で委員の選定を行います. 1997年5月:日本数学会会員を被選挙権 者,日本数学会全会員を選挙権者とし て第1回投票を行い,参考者を選定す る. 1997年6月:日本数学会会員を被選挙権 者,日本数学会全会員を選挙権者とし て第2回投票を行い,数学会推薦の数 研連委員を決定する. なお,数研連委員選出に関わる,日本数学会の規約は次の通りです.
1975年2月 評議員会承認
注.日本学術会議に参加している国際学術団体である国際数学連合(International Mathematical Union)の理事会(Execuーtive Committee)をECという.
支部と分科会の活動報告,通知等は「支部便り」,「分科会便り」の各欄を見て下さい. したがって統計数学分科会評議員の選挙案内は,「分科会便り」にあります.
元代数幾何学」最終アナウンスメント
以下の要領で第六回日本数学会国際研究集会(The VIth MSJ International Research Institute)「高次元代数幾何学」を開催する予定ですのでお知らせします.
シンポジウム「高次元代数幾何」
日時 6月2日ー6日 場所 京都大学数理解析研究所420号室 プログラム(講演時間はいずれも一時間) 6月2日 2:00 Y. Miyaoka RIMS On a numerical characterization of complex projective space 3:30 N. Nakayama RIMS Projective manifolds whose univer- sal covering spaces are complex affine space 6月3日 10:00 A. Corti U. Cambridge Birationally rigid Q-Fano hyper- surfaces I (Excluding maximal singularities) 11:15 M. Reid Nagoya U./Warwick U. Birationally rigid Q-Fano hyper- surfaces II(Constructing birational involutions and untwisting) 2:00 J. Kollar U. Utah Polynomials with integral coeffi- cients 3:30 F. Bogomolov Courant Inst./RIMS TBA 6月4日 10:00 K. Matsuki Purdue U. Surface log terminal singularities in positive characteristic 11:15 S. Keel (1) U. Texas, Austin Eventual freeness in char p, with applications to Mg and to 3-fold MMP 2:00 L. Ein U. Illinois at Chicago Singularities of theta divisors and birational geometry of irregular varieties 3:30 S. Helmke RIMS On global generation of adjoint linear systems 6月5日 10:00 Y. Kawamata U. of Tokyo TBA 11:15 S. Mukai Nagoya U. Degeneration of Pn x Pn with appli- cation to del Pezzo fibration 2:00 V. Alexeev U. Georgia/RIMS Log canonical singularities and complete moduli 3:30 G. Sankaran U. Bath Abelian surfaces and a quintic threefold 6月6日 10:00 S. Keel (2) U. Texas, Austin Rational curves on open surfaces I 11:15 J. McKernan U. C. Santa Barbara Rational curves on open surfaces II 2:00 S. Mori RIMS On Reid's conjecture on general elephants 3:30 TBA
なお,この研究集会の前後にプロジェクト研究の一環として、次の勉強会及びワークショップを開催いたします.ふるってご参加下さい.
ワークショップ「高次元代数幾何」
勉強会「高次元代数幾何」
何れも詳細は,決定される都度,ホームページ
http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/〜kenkyubu/smori/970602.html
に掲載されます.
(組織委員長 森 重文記)
Japanese Journal of Mathematics(JJM)は日本数学会が刊行する数学雑誌の一つでありますが,20数年前に New Series の刊行が始まった時から,その編集は下記の14の協力ジャーナルの支援の下に行われたいます. 具体的には,協力各ジャーナルに投稿され,レフェリーを経て,掲載可と決まったものの中から,当該ジャーナルの編集委員会が選んで,JJMに推薦した論文を,JJMの編集委員会があらためて検討した上で,JJMに掲載するか否かを決定するという方針を取っております. 今後も,このような編集方針を続けますので,JJMに掲載を御希望の論文は,下記の協力ジャーナルのいずれかに御投稿下さいますようお願い致します.
この方針は,殆どの方が,御存知のことと思いますが,新入会員の方などには御存知ない方もあるようですので,会報に掲載して頂くことに致しました.
また,海外の数学者にもこの編集方針を知って頂くため,JJM誌の裏表紙の内側に同じ趣旨の文章を英文で記載させて頂くことに致しました.
(JJM編集責任者 伊藤雄二記)
(1)国際交流委員会では来日数学者の講演援助をしておりますが1996年度は次の数学者に援助をいたしました.
来日数学者講演援助 1996年度(4月1日ー3月31日)
1.Marco Brunella 教授(Univ. de Bourgogne) 世話人 坪井 俊(東大) 2.Andrzej Granas 教授 (Montreal Univ.) 世話人 高橋 渉(東工大) 3.Harvey Brau 教授 (Nothern Illinois Univ.) 世話人 八牧宏美(熊本大) 4.Pierre Schapira 教授(Paris VI) 世話人 戸瀬信之(慶應大) 5.Tzee-Char Kuo教授(Univ. of Sydney) 世話人 小池敏司(兵庫教大) 6.Burkhard Kunmener 教授(Univ. of Stuttgart) 世話人 平井 武(京大) 7.Lech Maligranda 教授(Lulea Univ.) 世話人 加藤幹雄(九州工大) 8.Lieven Vanhecke 教授(Katholieke Univ.) 世話人 関川浩永(新潟大) 9.Ilpo Laine 教授(Joensuu Univ.) 世話人 石崎克也(日本工大) 10.Siegfried Bouchner 教授(Manheim Univ.) 世話人 浅田 明(信州大) 11.V.S.Kiryakova 助教授(Bulgarian Acad.) 世話人 西郷 恵(福岡大)
来日数学者に対して以下の条件で講演の援助をしておりますので数学会事務局に申請書類をご送付して下さい.
援助の対象者は来日数学者で以下の要件を満たすものです.
(2)国際交流委員会では国外で開催される研究集会に対して援助をしておりますが,1997年度は次の1件の申請があり,審議の結果援助を決定致しました.
国際交流委員会では以下の要領で援助をしておりますので1998年4月1日から1999年3月31日までに開催される国外研究集会に対して援助を希望される方はご応募下さい.
国外研究集会援助規則
(3)1996年度の羽鳥プロジェクトによる中国人数学者 Zhi-Ying Wen 武漢大学教授(世話人 伊藤雄二慶應大学教授)を招聘しました.
なお,1996年度に招聘の決まっておりました Sheng-Li Tan 東中国師範大学助教授の招聘は Tan 氏の都合により1998年に延期されました.
(国際交流委員会委員長 小谷眞一記)
今回も,信州大学での年会の前日である3月31日(月)15時から1時間に渡り記者発表会を行い,日本数学会賞春季賞,幾何学賞の授賞者を発表した.
信濃毎日をはじめ,市民タイムス,松本タウン情報,日本評論社,シュプリンガー・フェアラーク東京などの出版社が参加された.
翌日にあたる4月1日の信濃毎日新聞には「日本数学会 信大できょうから年会 東北大・新井教授に春季賞」と,また市民タイムスには「日本数学会 松本で きょうから信大旭町で 4日に市民講演会も」と数学会関係の記事が掲載された.
4月4日の 14:30 から 16:45 まで第17回日本数学会市民講演会をおこなった.今回は会場を松本市中央公民館1階ホールに設け,広く一般市民の参加を募った.
講演日の午前中は雨であり,出足が心配されたが,聴衆は91名を超え,質問が絶えず,さばくのに苦労するほど大盛況であった.
「数学通信」の売れ行きも順調だった.
学会での行事として,市民講演会は定着したが,ただ,高校生の参加者の少ないことが気になった.
次回への課題としたい.今回も,カセットテープによる講演の記録が行われた.希望者には講演内容のテープコピーに応じる.
また,雑誌「数学」に市民講演会の記録が掲載される予定である.
公民館近くの書店内で,1階から2階に通じる階段に市民講演会の案内を見かけたときは,広報委員として嬉しくなった.
信州大学の執行部の皆様,ありがとうございました.
(広報委員会 桂利行,楠岡成雄,渡辺公夫記)
97年3月に終了した「大学数学基礎教育についての総合的研究」に続く研究計画として,上記計画採択の内示がありました.
内示額は3年間で合計2,100万円です.
前計画の調査結果によれば,すでに報告しましたように(「数学」49巻2号),大学数学教育をめぐる情勢は予想を遥かに超えて厳しいものがありますが,少しでも良い方向へ向けて,新しい世紀を迎えることが出来るよう,このたびも全国の大学の皆様の協力を得て,研究を進めたいと思います.
よろしくお願いします.
新規研究計画では次のような方針で進みたいと考えます.
3月11日.しかし中教審は教育制度の硬直化を打ち破るために17歳入学は必要という前提から出発しているので,数学会要望書の趣旨とは全くすれ違ったままでした.取り上げるならどうして数学会をヒアリングに呼ばないのでしょうか? (なお議事録が公開されています.)
信州大学(松本)での年会最終日(4月4日)に,「飛び入学」についての公開討論会を開きました. 参加者は60名余り.要望書取りまとめにあたった浪川からの経過説明に続き自由討論となり,様々の意見が出ましたが,多くは中教審での案の問題点を指摘,あるいはこれを弥縫策とし,より根本的な問題の議論を望む趣旨のものでした. 一方で才能を持った若い人達が,受験勉強の悪影響を受けないための措置として,賛成する意見も出されました. マスコミの関心も高く,朝日・毎日などで報道されました.
「飛び入学」およびそれに関する数学会の要望書についての日本物理学会との話し合いが,数学会からの提案により,4月5日物理学会で行われました.
物理学会からは会長および数名の理事と,小林てつ郎監事が,数学会からは岡本理事長(当時),砂田・桂・浪川各理事が出席しました.数学会から今回の要望書を出した経緯と趣旨の説明があり,物理学会からの質問を受ける形になりましたが,その結果両学会の組織,特に理事会のあり方に大きな違いがあって,学会としての対応が異ならざるを得ないことが明らかになりました.
(数学教育WG担当理事 浪川幸彦記)
昨年の藤本坦孝氏の報告に引き続いて,本年度の科学研究費補助金の審査に関して,報告いたします.
本年度,数学分科において審査の対象となった細目は,301 代数学,302 幾何学,303解析学,304 数学一般(含確率論・統計数学)の4細目で,種目は,基盤研究(一般)A,B,C,奨励研究A,萌芽的研究です.
審査は,従来通り,書面による第1段審査と合議による第2段審査の2段階に分けて行われました.
第1段審査において,各細目および種目別に評価され点数とコメントが付けられます.
第2段審査会においては,第1段審査の評価に基づき全体的な観点からの配分を考慮して採択の候補を選考することになるわけですが,審査に与えられた時間が極めて短く,ほんの微調整を行うにも困難を感じました.
実際,与えられた時間は昨年度よりもさらに半日短縮され,我々としてはむしろその延長を希望したいのですが,理学関係で数学以外の分科にとってはこの時間で十分であるように見受けられるのが辛いところです.
こういうわけで,採否の結果はますます第1段審査の評価に依ることになり,審査会自身の方針もそれを強めていく方向に進んでいるようにように感じます.
さて本年度の各種目別の申請件数は,基盤研究(一般)A,B,C,奨励研究A,萌芽的研究について,それぞれ 67,275,1127,499,216 件でした.
これに対して,採択候補件数の目安は,23,81,292,162,50 件でした.
ご承知のように,本年度から総合研究の申請がなくなり,単年度および重複申請が許される種目の指定も変更され,その影響が多方面におよんでいます.
旧来の一般研究 C がそのまま基盤研究(一般)C に留まらず,かなりの部分基盤研究の B および A にシフトして申請されているようですが,どの種目に申請するかが,採否の結果に大きく影響したようです.
本年度の基盤研究 A は,数学分科においては旧総合研究のタイプを受け継いだ申請が多く,結果的に採択されたものもそのような企画が多数を占めました.
重複申請が許された萌芽的研究には前年度の約5倍の申請があり,従って採択件数も飛躍的に増加していることは注目に値することであると思われます.
来年度については様々のファクターが絡んで,さらに事態の予測は容易ではありません.
主に2つありまして,まず本年度の採択に継続の研究が圧倒的に増えたのが,来年度の採択件数にどう影響するかということです.
本年度採択にならなかった人々が来年度申請するとして,申請件数はそう大きくは減りませんが,新たなる採用件数の比率は減少する恐れがあります(勿論予算によります).
つぎに,審査の都合上今まで4つだった数学の細目を5細目に分けることなるようです.
解析学関係を2細目に分割するそうで,詳細はまだ発表されてませんが,個々の研究の申請がどの細目に行われるかによって,採否に影響はあると思います.
細目の選択にも慎重さが要求されるでしょう.
しかしながら,ご承知のように各分科への研究費の配分は,申請件数と申請総金額の両面にわたっての比例配分になっており,この方針自身は継続されるものと思われます.
申請すること自身の数学分科への貢献という意味でも,来年度も引き続きご協力をお願いいたします.
最後になりましたが,個々の研究課題に対して貴重な時間を割いて適切な評価を頂いた第1段審査委員の方々のご苦労に感謝しつつ,狂歌1首をお許しください.
花曇りとげぬき地蔵ぶらりぶらり あたるも科研あたらぬも科研(字余り)
(岡山理科大学 堀田良之記)
「数学通信」の目的は,数学会理事会,評議員会,各種委員会の活動を全会員に伝達することと同時に,各会員の意見を表明する場のひとつを提供することにあります.
もちろん,各会員は直接会って話す,手紙,電話,FAX,e-mail等々の手段により,お互いに様々な問題について意見交換を行っています.
そのような意見交換を通して得た,ぜひともこれは全会員に対して表明したいということがらもあると思います.
そこで投稿欄「編集委員会への手紙」に数学全体に関する数学会会員の意見をお寄せ下さい.
ふるって投稿をお願いします.
投稿に際しては,投稿規定をご覧下さい.
(理事長記)
1997年4月1日入会者および1996年10月1日から,1997年3月31日までの退会者は下記のとおりです.
[新入会員] 63名
平坂貢(九大数理),水嶋高正(阪府大工),木村俊一(広島大理),吉村弥子(神戸市立工業高専),筧和則(東海大第一高校),森下昌紀(金沢大理),稲見武夫(京大基礎物理研),山田智哉(総合研究大学院大),小杉のぶ子(お茶の水女大人間文化),勝見昌明(金沢大自然),石橋延夫(神奈川大理),時弘哲治(東大数理),下田泰史(東北大理),松田晴英(茨城大理工),貞広泰造(熊本県立大総合管理),永井宏一(富士見丘高校),宮本暢子(筑波大社会工学),篠原聡(筑波大社会工学),川崎真澄(埼玉大情報数理),中條直勇樹(埼玉大理),茅島孝大(九大数理),吉田はん(奈良女大人間文化),園部哲也(阪大理),池田信(聖徳学園岐阜教育大教育),友安一夫(筑波大数学),竹村剛一(京大数理),小島一浩(東京理大理工),宇佐見衛(大田図書館),橋本行洋(名大多元数理),田中敏(愛媛大理工),斎藤尊(早大理工),林倫弘(東北大理),吉冨和志(阪大理),荒谷督司(京大理),森田健二(金沢大自然),善本潔(日大理工),小田博基(東大数理),鋤崎英記(阪大理),赤坂立也(京大理),原尚幸(東大工),山根重紀(阪大基礎工),横松大作(電通大),新谷篤彦(京都工繊大工芸科学),友延政彦(東工大理工),佐藤健一(明大付属中野八王子高),吉沢典生(県立豊田西高校),大塚浩史(東工大理工),中村能久(熊本大自然),対島浩司(筑波大数学),星野弘喜(藤田保健衛生大),ダイクハウゼン マタイス(神戸大理),Lu Min(東工大情報理工),荒川達也(阪大理),原啓介(東大数理),福本康秀(九大数理),大鷲雄飛(早大理工),幸山直人(高知大理),F-Salazara,J.V.(九大数理),桑野裕昭(金沢女短大),小笠原清(国士舘中学高校),三嶋美和子(岐阜大工),神本丈(東大数理),織田進(県立松阪商業高校)
[退会者] 58名
大塩茂,上野清太郎,武内謙介,吉田柳二,太田稔,釜澤弘実,白城光信,山本萬和,清水多門,長郁男,霜垣幸雄,高崎立身,永倉安次郎,田端敬昌,冨永正,伊藤茂,柳田伸顕,小室秀雄,芳賀晶子,神吉達郎,杉谷哲也,金子忠雄,四津谷一三,谷村義勝,上月孝,長峯新一,徳田広太郎,中川良祐,芦田至弘,藤家龍雄,山下眞一郎,藤本二男,木曽敏浩,木村信夫,大橋寿賀雄,大沢健夫,石川博,北村壽之,小舘崇子,市原浩二,吉岡雄一,木村浩二,大橋靖雄,大内修,山内和幸,津田義和,長野正昭,山ノ井高洋,下井田宏雄,洞田一典,朝長康郎
なお,上記の方々の他に次の方々がご逝去により退会されました.
慎んで哀悼の意を表し,ご冥福をお祈り申しげます.
木村俊房,森脇重行,西村敏男,藤井淑夫,高橋勝利,大川洋次郎,樋口伊佐夫.
日頃は会費の払い込みにご協力頂きまして,誠にありがとうございます. この度も,下記の通り宜しくお願い致しま す.
記
┌─────────────────┐ │1997年度前期会費 9,000円 │ │ 学割・高齢(70歳以上)6,000円 │ │1997年度後期会費 9,000円 │ │ 学割・高齢(70歳以上)6,000円 │ └─────────────────┘